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極端な行動や考え方「二極思考」が特徴的な境界性パーソナリティ障害

境界性パーソナリティ障害の人の考え方や行動に見られる大きな特徴のひとつは、考え方や行動が極端であることです。

ものの考え方や行動に柔軟性がなく、極端で「二極思考(白黒思考)」と呼ばれます。

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境界性パーソナリティ障害の極端な二面性

とても明るく感じのいい人と思っていたのに、まったく別人かのように自分勝手になったりと、同じ人とは思えないような二面性があるのも、境界性パーソナリティ障害の特徴です。

境界性パーソナリティ障害の二面性は、同じ相手に対してガラリと態度や評価が変わることもあれば、相手によって「この人はイイ人、好き」「あの人は嫌い、敵だ」と態度が変わることもあります。

また、対人関係に対してだけでなく、自分自身に対しても二面性の影響があらわれることもあり、ある時は自信満々で自己評価が高いのに、ちょっとしたきっかけで急に自信喪失し「もうダメ」「生きている価値がない」と激しく落ち込んだりもします。

二極思考(白黒思考)で柔軟性がない

境界性パーソナリティ障害の極端な二面性の原因は、柔軟性が乏しい考え方「二極思考(白黒思考)」にあります。

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普通の人は、ひとつの物事について様々な面がや捉え方があると考えることができるのですが、境界性パーソナリティ障害の人はそうした考え方が苦手で「白か黒か」と極端な捉え方や考え方をしてしまいます。

相手を「味方か敵か」「善か悪か」の2つでしか考えることができず、人間関係でもトラブルを起こしてしまいがちです。

ちょっと何かを言われただけで自分のことを全否定されたと感じてしまうのも、この二極思考(白黒思考)の考え方の影響です。

二極思考(白黒思考)がもたらす悪影響

境界性パーソナリティ障害の人の極端な考え方「二極思考(白黒思考)」は対人関係でのトラブルなどの悪影響をもたらしがちです。

①対人関係での態度の急変
同じ相手であっても、理想化してほめたり近づいたかと思えば、ささいなことで態度が急変し、相手を罵倒したり悪口を言ったりする。

②相手によって態度が変わる
人の好き嫌いが激しく、自分が好ましいと思う人やイイ人に対しては感じ良い態度で接するが、嫌いな人や悪い人と思う人を激しく嫌い、露骨な態度で接する。

③自己評価がコロコロ変わる
あるときは自信に満ち溢れて機嫌がいい状態でも、ちょっとしたことで急落し、自信喪失、私なんて生きている意味がない、と落ち込みます。

◆この記事は、日本の医学者、精神科医。帝京大学医学部教授の林直樹先生執筆・監修「よくわかる境界性パーソナリティ障害(主婦の友社)」の内容を元に、心理カウンセラーが記事編集をしています。

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